カクヨムにて連載中
再生数ゼロのプレイリスト。それは、
少年が大企業に仕掛けた静かな反逆だった。
物語の主人公は、無名の少年。
彼は日々、誰にも聴かれない音楽を
プレイリストにして投稿し続けている。
アルゴリズムに最適化された
音楽が支配する世界で、
彼の選曲はあまりに不器用で、
あまりに純粋だった。
だが、その“再生されない”プレイリストが、
ある日、企業の広告AIに
“異常値”として検出される。
そこから始まるのは、
少年と巨大プラットフォームとの見えない戦い。
再生数、クリック率、エンゲージメント
すべてが数値化される世界で、
彼の沈黙はノイズとなり、やがてバグとなる。
少年は語らない。ただ選ぶ。
誰にも気づかれないように、しかし確実に、
企業の“最適化”を狂わせていく。
彼のプレイリストは、音楽ではなく、
詩的なコードであり、文化的なウイルスであり、
再生されないことによって再生される物語だった。


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