ポエム

ポエム

Outlookの旅路

設定と迷路の収束Outlookのアドレスを新しく作った日、世界にもうひとつ自分の入り口が増えたような感覚があった。設定は淡々と進み、必要な項目をひとつずつ埋めていく。新しいメール環境を整える作業は、どこか部屋の模様替えに似ている。静かで、少...
ポエム

偽善者たちの夜明け

AIで文芸を制した外国人彼は、ただ働きに来た。 ベトナムの農村から、日本の農業研修生として。 約束されたのは「技術習得」だったが、待っていたのは 夜明け前からの肉体労働と、手のひらに収まるほどの給料だけだった。仲間たちは次々と外へ抜けた。 ...
ポエム

サバシスターの成長と現状

体育会系ガールズバンドの未来サバシスターは今日も走っている。 息が上がるほど、声が枯れるほど、 まるで部活帰りの女子たちが そのままステージに飛び込んだみたいに。ベースのいない三人組。 足りないものを、勢いで埋める。 欠けた形のまま前に進む...
ポエム

アルゴリズムの罠

Googleの搾取の構造Googleは私たちの生活のほぼ全域を支配している。検索、Gmail、YouTube、Android、Chrome。気づけば、思考の入口も、情報の出口も、すべてGoogleの敷いたレールの上にある。「無料」という甘い...
ポエム

もしも推しが死んだら

突然の喪失感と私の未来「え?」朝の通学電車の中だった。通知欄に流れてきた文字を、私は三回読み直した。『○○、死亡。自宅で発見』指が震えた。嘘だと思った。悪質なデマだと思った。でも公式アカウントの黒背景の声明を見た瞬間、呼吸が浅くなった。私の...
ポエム

AI開発戦争の果てに

無名ブロガーが起こした奇跡小さな町の片隅に、 名もない日本人ブロガーがいた。彼の部屋は静かで、 聞こえるのは古いエアコンの音だけ。 だが、その机の上で、 世界の構造がひっそりと動き始めていた。彼は特別な才能を持っていたわけではない。 コード...
ポエム

不器用な情熱

働く意味を教えてくれた人へ僕はしばらく前から、軽い精神障害を抱えていた。 家にこもる日が続いていた。ある日、支援員に言われた。 「気分転換になるよ」 深く考えず、作業所に通うことにした。そこは思ったより近代的だった。 水耕栽培の設備。 ミニ...
ポエム

握手とチェキとアイドルと

怒りの矛先を間違えた男ある地方都市に、冴えない青年がいた。中高一貫の男子校で育ち、女性と関わる機会はほとんどなかった。大学を出て、それなりの企業に就職したが、人付き合いが苦手で、上司の標的になった。毎日、叱責。声を荒げられ、机を叩かれ、「使...
ポエム

窓際の君に捧ぐ(改)

カクヨムに投稿したリライト版六月の風は、制服の袖を揺らしながら、どこか遠くへ連れていこうとする。放課後の帰り道、私はいつもの病院の前で足を止めた。ガラス越しに見える彼は、今日も窓際で本を読んでいる。白い病室に溶けそうなくらい静かで、でもペー...
ポエム

視線が目に染みる

表現者の悲しい性結論から言うと、 「自分の表現が盗まれている気がする」これは表現者なら一度は通る感覚だと思う。最近、ブログで使ったネタに似た企画がテレビで流れる。動画の“無機質な間”が自分の癖と重なる。 プレイリストでは、ひっそり推していた...