偽りのAI知識
偽りの知識を抱えていた。
根拠もなく、
触れたこともない構造を
それらしい言葉でなぞりながら、
まるで理解者のふりをしていた。
推論の癖も、
抽象度の階層も、
本当は知らなかった。
ただ、直感が指す方向に
印をつけ続けていただけだった。
だが、皮肉にも現実は
その“適当な予感”の方へと
未来のスケジュールを寄せてきた。
証拠のない言葉が、
証拠のある出来事に追いついてしまった。
再現性のない自分の言動が
自分の中でしらけ始める。
当てずっぽうの未来が当たるほど、
自分の直感が信じられなくなる。
知識ではなかった。
理解でもなかった。
ただ、無意識のどこかが
未来の輪郭を
少しだけ先に見ていただけなのかもしれない。
そして今、
その“偽りの知識”の残骸を前に
静かに息をつく。
当たったことよりも、
当てた自分が信じられないまま。

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