ありがちな百合の花
女子校いち人気の君の鍵垢に
無言フォロー飛ばした夜
通知はすぐに返ってきて
「え、なんで」って
暗い天井見ながら眠れなかった
ただのフォロバ魔なのか
それとも前から知ってたのか
たったそれだけのことで
初夏の風まで騒がしくなる
誰にも言えない恋ほど
駆け引きひとつで息が詰まる
でも少しくらい勝算あるって
鏡の前で笑ってみせた
次の日の渡り廊下
友達に囲まれた君が来る
私は恋バナの続きを装って
横目で反応を盗み見た
すれ違う一瞬
君は少しだけ笑って
何もなかったみたいに
そのまま通り過ぎていった
その数秒だけで
体温が全部持っていかれる
小さい頃から
“かわいい”で生きてきたのに
本気で好きになった途端
その自信は役に立たない
女子校の恋なんて
冗談みたいに消費されるのに
君の視線ひとつで
今日も期待してしまう
誰にも言えない恋ほど
苦しくて、やめられない
ビビった方が負けだって
君が教えてしまったから


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